服は高いが本は高くない。 | ◆今夜も枕投げ◆

服は高いが本は高くない。

 実際によく会っている方々なら否応無しにお気づきだと思われますが。

 僕がいつもはいているジーンズには穴が空いております。

 「穴空いてるくらい普通じゃね?」

 と申される方、あなたの考えは正しい。

 最近は街を歩いているとほぼ9割方ジーンズファッションであり、(8/9付け池袋調べ、マジでそうでした)街は人々が与り知らぬ間にジーンズに乗っ取られ、人類の運命は、もはや風前の灯となっていた。そんな絶望に包まれた世界に在る時、一人の救世主ケミカル=ウォッシュが…


ナイナイ


 という位に、街にはジーンズを履いている兄さんは多く、その中には膝やら腿の辺りが削れていたりして、ちょっとワイルド風な演出をされた物を見かけるわけです、が、問題は僕のジーンズの破ける箇所でありまして。

 内股、がやぶけてしまうのです。

 破けても演出で済むといいますが、しかし内股が破けるというのはワイルドというより猥褻物陳列罪にリーチになってしまいます。今履いているる以前に履いていたジーンズは、それはジャストに腰の内側がほつれて行って、これは危険だなと感じてはいたのですが、先日久しぶりに履いてみた所、なんとトランクスが見える程の穴になってしまっていました!

 世間さまにこんなものを見せ付ける大変失礼であり、僕はまだまともな性癖と自覚しているため、もうこれは履けません

 今履いているジーンズの破けている箇所は膝の少し上の内側のため、前回ほど危険ではないのですが、月日が過ぎる程にじわじわと広がって行くその穴が段々気になってきたため、昨日ほんの少しのあぶく銭が手に入ったので、せっかくなので新しいパンツをと、買いに行く事にしました。

 さて、なぜ穴が空く程まで一つのジーンズばかりを履き続けてしまうかというと、センスの悪さがあります。一人で買い物に行き、ああでも無いこうでも無いと右往左往の七転八倒の末さてこれにするかと買ってみたものが、もう四方八方から「あんたセンスないねー」「その服、テンション下がるわぁ」「お前は眼鏡の台座だ」等等、散々な言われようであるため。もう一人で服を選ぶのがね…ウウウ!しかし穴が空いたの一本だけというのももう限界なので、頑張ってできるだけ良いのを探そうと思います。

 というわけで今日の目的は茶色のパンツだ!と漠然とした目標を胸に突撃した先は


 無印!


 先生!僕みたいなのにはオシャレさん揃いのブランドショップは恐いです!狩られる!

 つい先日ぼーっと立ち寄った際、ブラウンのホットパンツがちょっといいかなと思っていたのです。ええ、もうこの時点でこいつのセンスは…な方も大勢いらっしゃるかと思います!そんなあなた、俺を改造してみませんか!ご連絡先はコメントまで!

 とまぁ、キョロキョロしながら商品を手に取り、キョロキョロしながら試着室へ。なぜかこちらを見る店員さん。

 ああ!店員さん!何けげんな目で見てますか!そんな目で見つめないで!恥ずかしい(*ノノ)

 「試着をされたい場合は、スタッフまでお申し付け下さい」

 ('A`)あ、そうだったんですね。


 で試着してみたのですが、うーん、ダボつき感がちょいと目立ってしまい、なんだかぼったい感じになってしまったので、これは取りやめに。デザインが好みだっただけに残念。


 次に向かった先は、


 Right on


 「俺はジーンズメイト派だ」

 

 次


 ジーンズメイト


 やっぱここが落ち着くなぁ。店をウロウロすると、モデル体系で色白なお兄さん型のマネキンが、丁度理想的なシルエットのパンツを履いてらっしゃるではありませんか。色合も丁度頭で描いたのと同じ!これはいい!

 ふんはふんはと鼻息も荒く、間近に近寄って値札を見ると。

 …うん、やっぱいい物はそれなりの値段がつきますよね…

 もう今日はいいかなぁと とぼとぼとしていると、こげ茶のジーンズが目に入りました。

 こげ茶で少しかすれ気味の色合のジーンズ。店の隅っこの狭い通路にひっそりと積まれていました。手に取ると値段は手頃で、サイズも丁度良い具合。

 うん。

 試着室へ行き、履いてみると。だぶつきもなく、かといってきつめでなく、丁度すっぽり足に入る具合。丈は少し長かったですが、そこは天下のジーンズメイトなので問題は無いでしょう。

 買う事に決めました。

 今も丁度はいてますが、いい塩梅です、膝の部分が曲げると多少きつめですけど、これは時間をおけばなじむでしょう。

 服に対してもやっぱ縁はあるようで、突然めぐり合った物が、意外とよかったりする事も多々あるのだと思います。


「これ買ったんだけどどう?結構いいと思うんだけど」

「小豆みたい」

('A`)