ぴんくぐれーぷふるーつ
ゴトン
突然胸の上に重いものが落ちた感覚。
「あっ!メ・・・!」
「っし!」
ちょ、お姉さん何落としたの、もしかしてメス?メス?怖いって!
おじさんも「っし!」じゃないって!「下手すりゃ心臓手術だねHAHAHA」とかそんなアメリカンみたく言わないで!ここはジャパン!アイアムジャパニーズ!
そんなこんなでお姉さん先生が実は新人で、僕が手術の練習用患者にされていたのに気付いたのは、手術が始まってからでした。ああ!唇に振動が!お姉さんメス持ってる手が奮えてるよ!
青いシートでふさがれている視界と、良く効いている麻酔のせいか、全く痛みが無い。口の中も血をできるだけ感じさせないだけの処理がしてあって、聴覚以外の感覚は、ほぼ遮断されていると言っても良い。自分がどういった状態かを自覚させない事が、いかに痛みに対して効果があるのかを実感する。
ところでおじさん、俺が痛みを感じないのをを良い事に
「この唇の裏側に、こうして腫瘍ができているんだ」
「なるほどー」
唇を引っ張りまわさないでぇええええ!あああ!伸びてるぅう!伸びてるぅうう!なんか鼻の頭辺りまでびよーんってなってるぅうう。うわー人体ってすげー。
テンション続かないから続く